トップページに戻る
DBの部屋に戻る
毎日02/20 11:20 ＜チンパンジー＞アイの子アユム、天才の片鱗　京大霊長研
　漢字や数字など約１００種の文字を使い分ける京都大霊長類研究所（愛知県犬山市）のチンパンジー、アイの生後１０カ月の息子アユムがこのほど、コンピューター画面を操作するアイの課題を「横取り」し、課題を一発で正解した。習ったわけではないが、見よう見まねで母親の姿から学んだらしい。指導する松沢哲郎教授（比較認知心理）は、「予想もしない突然の“事件”。今後の発達が楽しみだ」と驚いている。
　アイは現在、１日４コマの授業を受けている。その一コマが、色を表す漢字１文字を見て、次に表れる２色の四角形から正しい方を選ぶという、ポルトガル人留学生クラウディア・ソウザさん（２５）の課題。正解すると百円玉が１個もらえ、それを自販機に入れると好きなおやつを選んで取り出せる。
　これまで黙って見ていたアユムは１６日、突然、自販機に向かって動いたアイの目を盗んで、コンピューター画面上の白丸に手を触れ、課題をスタートさせた。画面に「茶」という白い文字が表示されるとアユムはそれにも手を触れ、さらに画面に表れた桃色と茶色の四角形から、正解の茶色の方を選んだ。松沢教授は「手近な桃色ではなく、両足を台にかけてようやく手が届く茶色の方をわざわざ選んだ。課題を理解しているとしか思えない」と話している。　【山田　大輔】
[2001-02-20-11:20]