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毎日03/19 20:20 ＜モナザイト＞文科省「安全性問題なし」強調　現地に職員派遣へ
　長野県などに保管されていた核原料物質のモナザイト鉱石約１３トンが、山梨県塩山市の倉庫に搬入された問題で、文部科学省の小野元之事務次官は１９日の定例会見で、「安全性には問題がない」と強調したうえで、「地元への説明が不十分であるなら、担当者を現地に派遣したい」と述べた。同省原子力安全課は、地元の要望があれば放射線の再調査なども行うとしている。
　この鉱石は、財団法人・日本母性文化協会の元理事長が長野、埼玉、千葉、三重県の計７カ所に保管していたもので、文部科学省が元理事長側に適切な管理法を指導していた。塩山市への搬入は１６日に行われ、放射線が十分遮へいされていることなどを同省職員が確認した。
　しかし、同省が同市に対し、搬入の連絡をしたのは当日の１６日午後で、地元からは説明不足を非難する声が上がっていた。小野次官は「法令上は地元への報告を要するものではなく、安全を確認してから連絡するのが筋と考えている。しかし『手違いがなかった』と言っているわけではなく、地元へは職員を派遣してきちんと説明していきたい」と話した。　【金田　健】[2001-03-19-20:20]

毎日03/29 20:40 ＜モナザイト＞５月１５日までに別の場所へ移送　山梨県塩山市
　核原料物質のモナザイト鉱石１３トンが、長野県など４県７カ所から山梨県塩山市上萩原の倉庫に、地元へ事前説明なく移送された問題で、山梨県は２９日、５月１５日までにすべて別の場所へ移されることになったと発表した。鉱石の所有者が同市に、撤収に関する誓約書を送ったという。
　モナザイト鉱石は昨年６月、一部が首相官邸に郵送されたことで、ずさんな管理が発覚した。文部科学省は原子炉等規制法に基づき、ドラム缶などに移し換えるよう指導し、今月１６日に塩山市へ移送された。事前説明がなかったため、同県が同省に遺憾の意を示すなど反発していた。
　同省原子力安全課によると、撤去の方針について事前に所有者からの説明はなく、誓約書の存在も山梨県からの連絡で初めて知ったという。同省は「撤去などは所有者が行うこと」と動きを見守る構えだが、「新たな保管場所のあてがあるのだろうか……」といぶかる声もある。[2001-03-29-20:40]