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毎日03/31 19:10 ＜英国＞情報機関予算が冷戦時代の２倍に　英誌報道
　【ロンドン３１日岸本卓也】英週刊誌エコノミストは３０日発売の最新号で英国の情報機関の年間経費が冷戦時代の２倍の１０億ポンド（現レートで約１８００億円）を超えていると指摘した。政府は経費増大を「高度な情報技術を悪用したテロや犯罪に対応するためだ」と釈明しているが、大半は機密費として使途が不明であることから税金を払う国民の不満も募っている。
　同誌によると、国内治安担当の情報局保安部（ＭＩ５）、国外の情報活動を担当する情報局秘密情報部（ＭＩ６）、通信傍受などを担当する政府中央情報部（ＧＣＨＱ）の３つの情報機関の年間経費の合計は１９９８年で７億３００万ポンドで、２００３年には８億５９００万ポンドに増える。偵察衛星などの経費を加えると近年の年間予算は１　０億ポンド以上という。
　クック外相は２９日の国会答弁で「冷戦の終結がスパイ活動の終結を意味するわけではない」と情報活動の必要性を主張した。外相は「不穏な中東、バルカン半島、アフリカなどの確実な情報収集は英国の外交に役立つ」と経費増大への批判に反論した。また、内務省側はサイバーテロなどの情報犯罪に対抗する出費増加を理由に挙げている。
　しかし、スパイ活動を任務とするＭＩ５とＭＩ６の両情報機関の経費は機密費として使途の詳細は公開されない。同誌は「政府や議会による情報機関に対する会計監査が甘くなっている」と批判している。[2001-03-31-19:10]