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毎日03/31 19:25 ＜スウェーデン＞１９５０年代に核開発計画を進めていた
　【ロンドン３１日笠原敏彦】スウェーデンの政府機関・原子力監視局は３０日、同国が１９５０年代に核弾頭約１００発を保有する核兵器開発計画を進めていたとする報告書を発表した。同国は核兵器が東西冷戦で中立を保つのに必要とみなし、５０年代半ばには潜在的な核保有能力を持ったが、７０年に核拡散防止条約（ＮＰＴ）を批准し、計画を完全に中止したという。ストックホルムからの報道によると、報告書はウプサラ大学の研究者により作製された。同報告書は、１９４５年８月に米軍が広島に原爆を落とした約２週間後に、スウェーデン軍が国立防衛研究所（ＦＯＡ）に核兵器開発の研究を要請したと指摘している。研究は５５年、潜在的に核兵器を製造可能なレベルにまで達し、戦術核弾頭１００発を保有する計画が立てられた。結果的に計画は実現されなかったが、同国は７０年にＮＰＴを批准するまで核兵器製造のためのプルトニウムと技術を持っていたという。
　冷戦時代、東西対立の間で中立を守ったスウェーデンは防衛力の強化と防衛産業の育成に力を注いできた。５４年の防衛研究報告書は中立を守るためには核兵器が必要だと訴え、その開発研究には同国の民間企業も参加したとされる。[2001-03-31-19:25]