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毎日04/07 10:40 ＜大型減税＞米上院１０年で１兆２０００億ドル減税案を可決
　【ワシントン６日逸見義行】米上院本会議は６日、２００２年度（０１年１０月〜０　２年９月）から１０年間で１兆２０００億ドル（約１４８兆６０００億円）を減税し、今年度は景気対策のため８５０億ドル（約１０兆５０００億円）の減税を前倒し実施することを盛り込んだ予算決議案を６５対３５の賛成多数で可決した。下院は３月末に、ブッシュ大統領が提案した１兆６０００億ドルの減税を実施する決議案を可決しており、今後両院協議会で協議するが、１兆ドルを超える大型減税がレーガン政権以来、約２　０年ぶりに実現することが固まった。
　上院は共和民主両党が半々で、減税を巡る論議は難航した。しかし、共和党の５０人全員に加えて民主党から１５人が賛成に回り、決議案が採択された。大統領提案から４　０００億ドル減額されたものの、民主党が提案した１０年間で７５００億ドルを大幅に上回る結果になった。両院協議会ですり合わせる具体的な減税規模は、１兆２０００億ドルがスタート台になり、上積みもありうる。
　今年度の減税規模が、当初、両党が議論していた６００億ドルを上回ることになったのは、景気の急減速に早急に対応することが必要との認識が広がったためと見られる。景気対策のための減税が今夏にも実施されるのは、確実となり、年率で１％以上成長率を押し上げる効果が期待される。
　大統領の減税案は、（１）所得税の税率区分を３９・６〜１５％の５段階から３３〜１０％の４段階に変更する（２）共働き世帯向け減税（３）子育て減税（４）遺産税の廃止――などが柱。今後の協議では、所得税の最高税率の引き下げ幅を大統領案より抑制するなど、金持ち優遇部分を改定することが中心課題になるとみられる。[2001-04-07-10:40]