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読売01/07 03:07 がん転移のリンパ節発見に新小型カメラ

1.キイワード；医療検査

2.関係者；日本歯科大新潟歯学部の土持真教授（歯科放射線学）と東京の放射線検出機器メーカー「アクロラド」（白幡孝社長）

3.概要；がん細胞が転移する際に通過するリンパ節をより簡単に発見できる小型の医療用ガンマカメラの開発に、日本歯科大新潟歯学部の土持真教授（歯科放射線学）と東京の放射線検出機器メーカー「アクロラド」（白幡孝社長）のグループが成功した。片手で持ち運ぶことができ、乳がんのほか、頭けい部などのがん、顎（がく）関節症、甲状せんの病気にも応用できるという。リンパ節は、体内の免疫機能などを調節するリンパ液が流れる管の集合部。ここを調べることでがんの転移状況を把握できるが、胸部や腹部の場合、触診などの診察では発見しにくいとされている。このため、放射線の一種のガンマ線を微量に出す医薬品をがん周辺に注入し、ガンマカメラでリンパ節の部位を確認するなどの方法で早期にリンパ節の状態を把握することが、切除部分を小さくすることにつながるという。しかし、従来のガンマカメラは重さが約一トンにもなる固定型のうえ、ガンマ線をいったん光に変換して映像化する方式だったため、一メートル四方の大型の検出器も必要だった。

これに対し、アクロラド社は、ガンマ線を直接キャッチできる新しい半導体結晶（ＣｄＴｅ）の量産技術を開発。これを応用して、カメラを八センチ四方に小型化すると同時に、約三億円だった価格を一千万円まで引き下げることが可能になったという。土持教授は「画像が鮮明で、小型のため手術中も利用できる。リンパ節を簡単に見つけることで手術での切除部分を最小限に抑えることができ、患者にとっても朗報だ」と話している。同社は新年度から販売を開始し、二〇〇五年までに四千台を出荷する予定という。[2001-01-07-03:07]