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読売02/28 03:11 「火星に生命」新たな証拠…ＮＡＳＡ発表
　【ワシントン２６日＝館林牧子】米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）は二十六日、火星から地球に飛来したいん石に生命体の痕跡を示す新たな証拠を見つけた、と発表した。
　このいん石は一九八四年に南極大陸で発見された「ＡＬＨ８４００１」。九六年にＮ　ＡＳＡが生命活動を推定できる有機物をこのいん石から見つけたと大々的に発表。その後、別の研究チームが否定的見解を出すなど論争の的になっていた。
　ＮＡＳＡのエイムズ研究センターのイムル・フリードマン博士たちのグループは、いん石中に含まれる磁鉄鉱の結晶が、真珠のネックレスのように鎖状に並んでいることを発見した。博士によると、この結晶配列は体内で磁鉄鉱を作る走磁性の微生物が存在した時にできる構造と酷似しているという。また、ジョンソン宇宙センターの研究グループも、現存の地球上の微生物に、同じ磁鉄鉱の結晶構造を持つものがあることを突き止めた。これらのことから、ＮＡＳＡは、いん石中にかつて生命体が含まれていた可能性が高いと、結論づけた。二つの論文は、二十七日付の米科学アカデミー紀要に発表される。
　「ＡＬＨ８４００１」は、約四十五億年前、火星のマグマが冷えて形成され、その後、地球に飛来したと考えられている。
[2001-02-28-03:11]